建築関係の仕事をしたい人は必読!ポートフォリオを求められたときの注意点とは
建築関係の仕事に就く際には、ポートフォリオの作成が欠かせません。ポートフォリオは、転職や就職活動をする際に重要なものですが、ポートフォリオとはなにか理解していない方もいるのではないでしょうか。この記事では、ポートフォリオについて、そしてポートフォリオを求められたときの注意点について詳しく解説します。
そもそもポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、学生時代に取り組んだこと、どのような知識やスキルがあるのかをアピールするためのものです。一般的な就職活動では、知識やスキルがない状態で新卒採用が始まります。しかし、建築関係の仕事は、十分な知識やスキルがなくては就職や転職ができないケースも多いようです。
企業側は、提出されたポートフォリオを確認し、十分な知識やスキルがあるのか、企業にとって役立つ存在であるのかを判断します。
また、ポートフォリオはただ提出するだけではありません。面接時にポートフォリオを活用して自己PRをする必要はあります。ただ実績やスキルだけを記載するのではなく、自己PRにも活用しやすいように意識することが重要です。建築関係の仕事でポートフォリオが必要な理由を、分野ごとに説明します。
設計事務所
設計事務所への就職や転職の際には、ポートフォリオが重要です。大手のハウスメーカーでは、個性的な設計よりも安全性や使いやすさが求められます。地震や水害などが多い日本では、より安心して暮らせる建物に高い価値があります。安全性の高い建物や暮らしやすい建物を作るために、どんな工夫をしているのかをアピールするために、ポートフォリオが必要になります。面接時にアピールしやすいように、簡潔にまとめましょう。
デザイン職
建築物のデザインに関わる分野では、ポートフォリオが重要視されます。とくに一般的な建築よりも、個性が重視されるデザイン事務所では、充実したポートフォリオが求められます。自身のことをアピールするためには、実績に加えてコンテストなどの入賞歴も掲載しましょう。ただし、掲載する作品が多すぎても担当者の負担になるため、作品は3つ程度がおすすめです。とくに自身のある作品を選んで掲載しましょう。
ポートフォリオ作成時に関わる著作権と守秘義務
ポートフォリオ作成時には、著作権と守秘義務を理解しておかなくてはいけません。基本的に個人の転職活動ならば、ポートフォリオとして使用することが可能です。ただし、使用してはいけない作品や、ルールに則った使用が必要になるケースもあります。そのため、事前に著作権と守秘義務について学んでおきましょう。
著作権
著作権は、著作者の財産的利益を守る権利です。著作物は、思想または感情を創作的に表現したものであり、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するものをいいます。そのため、人が創作したものは著作物の対象になります。
守秘義務
守秘義務とは、職務上で知った秘密を守らなくてはいけない義務のことをいいます。退職した後も守秘義務の対象となるため、情報を漏らすことは禁止です。そのため、ポートフォリオを作成する際には注意しなくてはいけません。
使っても問題なし・問題ありの基準は?
著作権と守秘義務を守ることは、建設関係の仕事に就く上で重要なことです。しっかり理解してからポートフォリオを作成しなくてはいけません。ここからは、ポートフォリオに使っても問題ない・問題ありの基準について見ていきましょう。
個人ポートフォリオの場合は問題なし
著作権に関しては、他者の著作物に制限があります。基本的に企業に所属しているときに制作した物の著作権は、その企業にあります。そのため、自分で制作したものでも企業の著作権を侵害しないように注意することが重要です。自分の判断で不特定多数の人へ公開することはできません。
ただし、著作物を使用してもよい条件もあります。それは、限られた範囲内で使用する、私的使用のための複製です。数人の中で閲覧するだけならば、ほとんどの場合、自由に使用することが可能です。注意点として、インターネット上に掲載する際は、著作権を有する企業に許可をとるか、引用のルールを守って使用するようにしましょう。
守秘義務の対象となる場合は問題あり
守秘義務は、転職後も対象となります。そのため、もし情報を漏らしてしまうと刑事罰の対象となるので注意が必要です。たとえば、一般公開していない作品や公開する前の作品などの情報を、関係者以外に漏らしてしまえば情報漏洩となります。それらの作品をポートフォリオに使用することも許されません。守秘義務は著作権とは異なり、数人の中で公開することも許されないで注意が必要です。
まとめ
建設関係の仕事に必要なポートフォリオについて紹介しました。ポートフォリオは、自分の経歴や知識をアピールするために重要なものです。ただし、ポートフォリオを作成するには、著作権や守秘義務に気を付けなくてはいけません。問題ありと問題なしの基準を、事前に理解しておくことが重要です。また、ポートフォリオは、面接時の自己PRにも活用できるように作成することがポイントです。簡潔でクオリティの高い仕上がりになるように作成しましょう。