建築士がキャリアアップするための方法とは?様々なパターンを解説
キャリアアップを目指すには、具体的にどのようなスキルを身につければ良いのかわからず困っている人もいらっしゃるでしょう。本記事では、建築士がキャリアアップするための方法を詳しく紹介していきます。自身のキャリアに悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
建築士が求められている理由
建築士が様々な現場において高い需要があり続ける理由としては、建物の老朽化が進んでいることや顧客ニーズが多様化してきていること、業界の人手不足などの理由があるといわれています。ここでは、建築士が求められている理由について詳しく解説します。
顧客ニーズの多様化
顧客ニーズの多様化も建築士が求められる理由のひとつです。近年環境に配慮した住宅やエネルギー効率の高い住宅などのように、顧客のニーズは目まぐるしく多様化してきています。
今後もニーズの多様化は進み続け、今までにない要望を求められることが予想できるため、柔軟な発想力を持った建築士が必要になると考えられます。
慢性的な業界の人手不足
慢性的な設計業界の人手不足も建築士の需要を高めている要因のひとつです。日本は年々少子高齢化が進み続けており、どこの業界でも人手不足の声を聞くようになりましたが、設計業界も例外なく少子化による人手不足の影響を受けています。
建築士になるための建築士試験を見ると、数年前と比べて受験者数は減り、上位資格である一級建築士試験に至っては受験者の平均年齢も上がってきています。そのため、建築士の需要は高いと考えられます。
建築士のキャリアアップのパターン
建築士のキャリアアップのパターンとしては、建築分野が学べる学校に通い、二級建築士の資格を獲得し、設計職や設計補助として就職したうえで経験を積み、一級建築士の資格取得を目指すパターンが定番です。
2019年の法改正によって一級建築士の受験資格が緩和され、学校卒業後すぐに一級建築士の試験を受けることも可能になりましたが、合格後に免許登録をおこなうためには2019年以前と同様に2年以上の実務経験が必要です。独立を目指す場合には、一級建築士として登録後さらに3年の実務経験を積み、管理建築士の資格を獲得する必要があります。
キャリアアップに役立つスキルとは
建築士として経験を積みキャリアアップを目指していくのであれば、コミュニケーションのスキルや顧客の要望に応える設計スキル、相手の理想を実現する提案スキルなどが必要になります。どのスキルも一朝一夕で習得できるものではなく、キャリアアップに向けてスキル習得を目指すのであれば、日々の実務に実直に取り組むことが大切です。
コミュニケーションスキル
建築士の仕事は設計図や仕様書の作成ですが、必ず依頼者の意向を汲み取る必要があります。いくら優れた設計技術があり、他者には真似できないような発想力があったとしても、コミュニケーションスキルが無ければ相手の希望に沿った設計はできません。
そのため、建築士としてキャリアアップを目指す場合は、会話を通じて相手の意図を汲み取れるほどのコミュニケーションスキルの習得が必要です。設計補助などとして働いている間は、顧客とのやり取りが発生せず、コミュニケーションスキルの必要性が今ひとつ理解できないかもしれませんが、最終的に独立するのであれば、必ず顧客対応が発生し、コミュニケーションスキルが必要になるので注意しましょう。
設計スキル
設計士の仕事は建築物の設計のため、設計スキルを習得することは非常に重要です。設計力を上げられなければ、今以上のキャリアアップは見込めないといっても過言ではありません。
設計力は、実務の数をこなし、経験を積んでいくことで自ずと伸びていくため、焦らず目の前の仕事をひとつずつ丁寧にこなしていきましょう。
提案スキル
建築士としてキャリアアップを目指すのであれば、提案スキルも身につける必要があります。なぜなら、働く場所にもよりますが、建築士は実際に顧客の前に出て設計の提案をおこなう機会が多いからです。
柔軟な発想スキル
建築士としてキャリアアップを目指す場合は、柔軟な発想スキルも必要になります。なぜなら、近年住宅に対する顧客のニーズは多様化してきており、今後もさらに変化し続けていくと考えられるからです。
発想力は実務の数をこなし、経験を積んでいくことで伸ばすことが可能です。
まとめ
本記事では建築士がキャリアアップするための方法を紹介しました。建築士のキャリアアップとしては、建築分野の学校に通い二級建築士の資格を獲得し、設計職や設計補助として経験を積み、一級建築士の資格取得を目指すパターンが定番です。実務経験を積むなかでコミュニケーションスキルや設計スキル、提案スキルを身につけることができれば、最終的に独立し自分の建築事務所を構えることも夢ではありません。キャリアアップに必要になるスキルは、全て実務経験の数をこなすことで自然と身についていきます。焦らず目の前の仕事をひとつずつ丁寧にこなしていきましょう。